コラム:『健康経営のすすめ』

「一見、普通のオフィスですが…。アレ!椅子の代わりにバランスボール。打合せ場所や食堂までバランスボール」

これは数年前NHKのある番組で放送された驚きの一場面でした。

健康経営とは、「従業員の健康が、将来的に収益性を高める投資であるとの考えのもと、健康管理を経営視点、戦略的に実践すること」です。つまり健康管理を社員任せにせず、企業が積極的に関与するというものです。

 

同番組では、業務命令で従業員に2泊3日の「運動+生活改善講座」合宿を行っているメーカーなどが紹介されました。この健康経営は、投資家の投資基準に「健康経営銘柄」として加えられました。

また金融機関からの低金利融資が得られるなど、経営者が経営戦略として組み込む動きが加速しています。

経済産業省は、大企業を中心に広がりつつある健康経営を中小企業へと普及させようとしています。中小企業の健康づくり支援は、協会けんぽや自治体でも動き出しています。病気による社員の長期欠勤を防ぎ、働く意欲を引き出そうと、膨大な健康診断のデータから職場環境の問題を導き出し、社員ひとりひとりのパフォーマンスを上げる方法を検討・提案します。

近年の長期休職者の原因疾病別割合を見ると、ガンや循環器系、消化器系の病気は15年前とあまり変わらないのに、急激に増えているのは精神疾患による休職者です。当然のことながら職場の生産性や社員のパフォーマンスに大きな影響を及ぼしています。

 

健康経営は、職場のメンタルヘルス対策とも大いに重なるもの。

要注目!です。