2022年6月6日に、愛媛県研修所にて新任係長研修を実施しました。
今回はオンラインを使用した研修でした。
30名の皆さんにご参加いただきました。
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当日チャットで寄せられた質問と時間内に回答できずメールでお送りした回答をご紹介します。
Q:なかなか仮眠できる場所がない場合に、代替できる工夫はありますか
◆仮眠の代替方法ではありませんが、脳の活性化や集中力アップの方法があります。
脳は意識的な活動をしていないときもアイドリングしています。
その脳のエネルギーを大量消費するアイドリングを止めることができるのが5~10分でも
効果が期待できるマインドフルネスです。今この時に意識を持ってきて、脳の休息を手に
入れる方法で、動画で学べるNHKサイトがあります。参考にしてみてください。
https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_699.html
また参考図書 「世界のエリートがやっている最高の休息法」もあります。
Q:部下が体調不良のため、仕事をフォローしていく必要が生じていき、
自分自体も忙しく対応が困難になってきた場合はどのように対処すべきですか
◆ストレスを軽減するサポートは4種類あります。部下の方の不調要因に応じて選ぶと効果的です。
①困りごとが具体的な時は、道具的サポート。チームで取り組んだり、手を貸したりする方法です。
②判断力の低下から自己評価が下がって遂行力が落ちているときは、評価的サポート。良し悪しを伝え、
改善点を助言します。
③やり方がわからないなどで、手間取っているときは情報的サポート。前任者やマニュアル情報などを
提供するサポートです。
➃情緒的サポートは、しんどさに寄り添い、話を聴いて支えるサポートです。上司が気にかけて声をかけ、
助言や解決を急がずに話を聴いてくれると、しんどさは60%減るといわれています。
その際の声掛けポイントは、Weメッセージです。
「少しだけ前に進めるために、私たちは何ができるかな」という言葉がけが、追い込まれている
部下の方に、一人で頑張らなくていいと伝えることになります。
さてでも、不調が窺われる部下のサポートは簡単ではありません。
4つのサポートを上司が務めるのではなく、適切な人材をサポートにつけるやり方もあります。
「メンタルヘルスはチームで対処する」を覚えておいてください。
ご相談者自身の上司を巻き込むことも必要な対処法です。
Q:自分ではストレス対処法をやっても、自分のしんどさに理解のない上司がいた場合、
どのように対処したらよいでしょうか
◆しんどさの内容や感じ方は人それぞれです。対処のポイントは、具体的に伝えることです。
「察してほしい」は、まず無理だと思ってください。そして具体的に伝えても理解できない人がいる
ことは覚悟しておいてください。人は経験したことでしか学べないといいます。しかし、言葉にして
伝えることで自分の気持ちは少し楽になります。
しんどさを理解できない上司はその経験がない人と考えるなら、「どうしたらいいですか?」という
相談に答える力のある人かもしれません。相手を変えるよりも、自分が変わったほうが早いです。
上司をうまく頼れる人になる、部下を頼れる人になるという方法もありです。
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以下、研修に寄せられた感想
・ストレスが発言する順番や早めに気づくためのポイント、また、ストレス対処法としてのリスト作成が
大変参考になりました。
・まず自分自身の質のより睡眠やストレス対処法を実践しメンタル不調に陥らないようにするとともに、
不調が疑われる部下がいる場合は声掛けするなど心がけていきたいです。
・科学的な数値や具体的な事例を交えた説明で、メンタルヘルスについて深く理解できた。
・「ため込まないようにしなければ」と頭では理解していてもなかなか実践ができずにいたが、講義中に
「自分が幸せに感じることは何か」を改めて考え、少し立ち止まって自身を振り返る時間となりました。