集団分析は、職場の「健康状態」を映し出すレントゲンのようなもの。
異常が見つかったときに、どんな「治療(=改善策)」が効果的なのか、
今回は「コントロール度」が低かった事例をお伝えします。
【事例3】やらされ感から、主体的な行動へシフトチェンジ
この企業では、主任級の職員において、
仕事の「コントロール度(裁量)」が低いことが分かりました。
決済や決定の判断に上席確認などのプロセスが多い為、
「仕事の自律性(自分で進め方を決められる度合い)」が低く、
やらされ感が強いと感じているようでした。
・「判断基準」の言語化(=透明性の向上)
「やらされ感」や「主体性のなさ」は、「なぜ差し戻されるのかが不明確」という不安が隠れている場合があります。
その改善策としては、上席が「どのような基準で判断しているか」をチェックリストやガイドラインとして
言語化することがおすすめです。部下は「言われた通りにする」のではなく、「基準を満たすために自ら工夫する」
という思考に切り替わり、心理的なコントロール感が増します。
・「権限委譲」の範囲をスモールステップで拡大
すべてのプロセスを変えずとも、「ここまでは自分の判断でOK」という範囲を一緒に決めます。
小さな成功体験の積み重ねが、「自分で仕事を作っている」という自律性を育てます。
◆金額による閾値…「〇〇円未満の案件は担当者の判断で実施し、事後報告でOK」とする。
◆方法の自由化…「ゴール(何を目指すか)」は上席が決定するが、その「プロセス(どう進めるか)」については担当者に一任する。
◆上司の役割を「承認者」→「伴走者」へ…上司とのやり取りを、最終的なハンコをもらう直前ではなく企画の初期段階で行い、
方向性をすり合わせる(プレ・プレゼン)習慣を作る。最後の最後でひっくり返るリスクが減り、担当者は「自分で描いた設計図」に
自信を持って取り組めるようになる。
事例3の改善ポイント
【意思決定プロセスの改善】
- 目標設定への参加: 上から指示を下すだけでなく、目標達成の方法を共に、またはチームで話し合って決めるプロセスを取り入れます。
- プロセスの改善提案制度: 現場の「もっとこうしたい」という改善案を採用する仕組みを作り、自分たちで職場を変えられる実感を持てるようにします。
分析結果は「対話」のきっかけ
大事なのは、「数字を見て終わりにせずに、具体的なアクションに繋げた」という点です。
集団分析の結果は、会社側が一方的に押し付けるためのものではありません。
結果を材料にして、現場の納得感をいかに作りながら「どうすればもっと働きやすくなるか」を改善していくという
そのプロセス自体が、従業員への最大のサポートになります。
現場で実行できるより効果的な改善を重ねるための情報を、集団分析から得ましょう。
ぜひ、職員の一人一人がパフォーマンスをしっかり発揮できる職場づくりを推進してくださいね。
ストレスチェック制度実施義務の対象事業所が、常時50人以上の従業員を労働者を雇用する事業場から、50人未満も含むすべての事業場に拡大されます。
施行はいつからか、対象者は誰なのか、何をすればいいのか、産業医がいない場合の実施者や医師面接をどうするか、集団分析の読み解き方とその活用などをこころ塾と学びませんか。
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